投稿者「mori」のアーカイブ

令和5年12月8日 令和5年度第4回技術サロンを開催いたしました。

令和5年12月8日(金)の18:00より、仙台市戦災復興記念館(第1会議室)にて、第4回技術サロンを開催いたしました。今回は、株式会社ヨウタ 遠藤眞一氏から「北海道層雲峡の銀河トンネル関連の話題」、東北学院大学工学部環境建設工学科准教授 三戸部佑太氏から「水害を対象とした新たな防災教育ツール開発の試み」という演題でお話いただきました。遠藤様からは、北海道銀河トンネル設計時の話題として、既設トンネルである小函トンネルとの近接施工のお話と、豊浜トンネルに関連するお話をいただきました。三戸部様からは、画像計測や数値シミュレーションの技術を用いた津波や流域治水に関連した防災教育ツールのお話をいただきました。今回の技術サロンには、講師を含め10名にご参加いただきました、ありがとうございました。

令和5年10月27日 令和5年度第3回技術サロンを開催いたしました。

 令和5年10月27日(金)の18:00より、日立システムズホール仙台(研修室2)において、令和5年度第3回技術サロンを開催いたしました。話題提供は2編で、基礎地盤コンサルタンツ(株)の樽石静氏に「宮古島の地下ダム 沖縄 離島での調査ボーリング 紹介」という演題で、宮古島の地質は基盤の新第三紀島尻層群泥岩を第四紀琉球石灰岩が覆っていること、琉球石灰岩を帯水層とし、島尻層群泥岩上面の地下谷地形を利用した地下ダムおよび調査ボーリングについて紹介していただいた。東北ボーリング(株)の菊地真氏には、「地域特性を考慮した脱炭素社会実現への取り組み事例」という演題で、地産地消・脱炭素を目的とした地元産CLT木材の社屋への利用、地中熱ヒートポンプシステム(オープンループ方式及びクローズドループ方式)・屋上ソーラーパネル・蓄電池による再エネ利用についての説明をしていただいた。地質的条件等について、幾つかの調査事例を交えてお話ししていただきました。今回の技術サロンには、講師を含め8名にご参加いただき、本当にありがとうございました。次回のご参加もお待ちしております。

令和5年9月29日 令和5年度現地見学会を開催いたしました。

令和5年9月29日(金)「ゆざわジオパークの関連施設・現地の見学」を開催いたしました。今回の見学地は、秋田県南東部の湯沢市です。湯沢市は市全体をゆざわジオパークのエリアとし、小安峡や川原毛地獄など火山活動に関するジオサイトや、院内石採石場跡や院内銀山異人館などの施設がジオサイトとして展開されています。

今回は、院内石砕石場、院内銀山異人館、小安峡大噴湯、皆瀬地熱利用農産加工所、川原毛地獄などを見学しました。

院内石採石場では、大迫力の砕石跡のがけ地にノミや丸鋸の跡が見え、当時の作業の様子を伺い知ることができました。見学中にはハヤブサの姿も見られ、切跡の崖を一層引き立てていました。

院内は、古くから銀山として栄えた地域であり、最盛期には秋田市以上の人口があったとのことです。院内銀山は見学できませんでしたが、院内駅に併設された院内銀山異人館を見学し、当時の繁栄の様子や、銀山でのくらしを垣間見ることができました。

湯沢市は、稲庭うどんでも有名なところで、昼食は本場の稲庭うどんを堪能しました。

昼食後は、皆瀬川の河岸段丘地形を見ながら小安峡へと移動し、鮮新世の堆積岩から噴湯する様子を見学しました。上流側の不動滝まで足を延ばし、峡谷形状と地層の変化なども見学することができました。湯沢市では、豊富な地熱資源を利用した産業も盛んで、温泉水を利用した乾燥野菜加工工場を見学しました。見学時にはミニトマトなどの乾燥作業を行っているところで、乾燥の様子などを見ることができました。加工場は非常に熱く、今年の夏は特に大変だったとのことです。最後の見学地である川原毛地獄は、硫化水素臭が立ち込めるまさに地獄という雰囲気でした。全体に白色の変質を受けた凝灰岩が分布する特徴的な景色でした。

今回の見学会では地熱発電所は直接見学することはできませんでしたが、山葵沢発電所の配管などを概観しながら帰路につきました。

地熱に関しては、随所で黒墨前部会長の説明があり、参加者も満足した様子でした。

今回の見学会は、湯沢市ジオパーク推進協議会の伊藤健太郎氏と、ゆざわジオパークガイドの沓澤均氏の案内をしていただきました。ジオサイトの説明はもとより、地元ならではのお話も数多くしていただき、有意義でかつ楽しく参加することができました。湯沢はお酒もおいしいとのことで、次回は温泉に泊まってさらにゆざわジオパークを満喫できればと思います。

見学会には総勢7名参加していただきました。

令和5年8月25日 令和5年度第2回技術サロンを開催いたしました。

令和5年8月25日(金)の18:00より、日立システムズホール仙台(2階研修室2)にて、第2階技術サロンを開催いたしました。今回は、大日本ダイヤコンサルタント株式会社 伊藤靖雄氏から「物理探査における解析事例について」、株式会社復建技術コンサルタント 二木茂樹氏から「みやぎ海岸防災林から学ぶ ~再生のあゆみと樹木のこと~」という演題でお話いただきました。伊藤様からは、ヘリコプターやドローンを用いた空中電磁探査の事例を紹介していただきました。二木様からは、防災林の歴史や、緑の堤防の試みなどを紹介していただきました。今回の技術サロンには、講師を含め13名にご参加いただき、本当にありがとうございました。

令和5年7月7日 令和5年度防災講演会を開催いたしました。

令和5年7月7日(金)の14:30より、仙台メディアテークスタジオシアターにて令和5年度防災講演会を開催いたしました。今回は、初の試みとして、特定非営利法人防災・減災サポートセンターとの共催、公益財団法人仙台市市民文化事業団の後援での開催となりました。講師は、斉野裕彦氏(日本災害・防災考古学会副会長、元仙台埋蔵文化センター)にお願いし、「弥生・平安時代の自然災害と防災・減災 ~考古学から見た先人の知恵~」という演題でご講演いただきました。東北地方太平洋側で発生した過去の地震による津波被害を、災害考古学の視点から弥生時代(中期中葉中段階)、平安時代(貞観11年)、江戸時代(慶長16年)、それぞれについてご紹介いただきました。津波災害の実態は、津波堆積物の識別をはじめ、考古学と関連分野の連携による総合化により解明されるとのお話をいただきました。また、災害の根拠とする文献史料にすべてが記載されているわけではなく、特に東日本大震災後に有名になった貞観地震は、それほど大きなものではなかったとのお話をいただきました。本防災講演会は36名の方に参加していただきました。今回はNPOとの共催とのこともあり、一般の参加者の方も多くご参加下さいました。防災・減災は身近な話題であり、今後もこのような取り組みを行っていきたいと思います。

 

令和5年6月9日 令和5年度第1回技術サロンを開催いたしました。

令和5年6月9日(金)の18:00より、日立システムズホール仙台(2階研修室2)において、令和5年度第1回技術サロンを開催いたしました。今回は,日本工営株式会社 細野貴裕 氏から「Nダム現場報告」,株式会社ダイヤコンサルタント 小林卓矢 氏から「ダムにおける地質調査事例」という演題でお話しいただきました。お二人とも今まさにダム調査で活躍されている中で,調査段階から施工段階に至る様々な課題に向き合い,解決するため新しい技術を取り入れて工夫されている様子を垣間見ることができました。参加者からも多数の質問,コメントが出されて,大変有意義な時間を過ごすことができました。今回の技術サロンには、講師を含め12名にご参加いただき、本当にありがとうございました。

 

 

 

 

特別講演

特別講演は、守屋資郎氏(株式会社A.T.S.)にお願いし、「放談 技術士応用理学部門 ~これからも欠かせない存在として~」という演題でご講演いただきました。技術士会全国大会のテ-マや出題内容から読む応用理学部門の技術士に期待される役割、市民が求めていることや未来の人材、最後は不安定性とリスクについてお話いただきました。

令和4年12月2日 令和4年度第4回技術サロンを開催いたしました。

 令和4年12月2日(金)の18:00より、日立システムズホール仙台(2階研修室2)において、令和4年度第4回技術サロンを開催いたしました。話題提供は、山形大学理学部教授の栗山恭直氏に「プラスチックの分類実験とリサイクル」という演題でお話いただきました。数種類のプラスチック小片が異なる液体(水、エタノール溶液、食塩水)中で浮くか、沈むかによる分類実験を2名1組にて実施させて頂きました。その後、写真や映像を交えて、プラスチックのリサイクルについて、詳しく説明して頂きました。今回の技術サロンには、講師を含め9名にご参加いただき、本当にありがとうございました。

 

令和4年10月21日 令和4年度第3回技術サロンを開催いたしました。

令和4年10月21日(金)の18:00より、日立システムズホール仙台(2階研修室2)において、令和4年度第3回技術サロンを開催いたしました。話題提供は2編で、株式会社パスク水質分析センターの利部哲氏には「マイクロプラスチックの国内外の現状」という演題で、マイクロプラスチックとは何か、自然界の排出される量や何が問題になっているか等、具体例を挙げてお話いただきました。次に、東北ボーリング株式会社の菊地真氏には、以前の続編となる「試験孔を用いた地下海水調査(2)」という演題で、海岸近傍の地下から海水に近い塩分濃度の高い地下水を揚水するために実施した調査事例を紹介していただきました。地質条件の異なる場所での揚水時の水温および塩分濃度の測定結果からそれぞれの井戸の特性や違いについてお話しいただきました。今回の技術サロンには、講師を含め9名にご参加いただき、本当にありがとうございました。次回12月のご参加もお待ちしております。

令和4年9/29~9/30 令和4年度現地見学会を開催いたしました。

令和4年9月29日(木)および30日(金)に「福島県井戸沢断層・湯ノ岳断層およびいわき市周辺の災害現場の巡検」を開催いたしました。両日とも好天のなか、無事開催することができました。1日目は、昼にスパリゾートハワイアンズ玄関脇に集合し、最初に国道289号田人地区の複数の斜面崩壊・土石流が発生した箇所で、排水設備やのり面保護工を視察しました。その後は車で北上しながら、3箇所ほど井戸沢断層跡や断層崖を視察しました。地表地震断層が出現してから、10年以上経過しているものの、現地の人たちの献身的な残存活動によって今でも生々しく感じられます。珍しい西落ちの正断層とのことで、2m程の断層崖や堰止め池が残っています。夕方には、宿(スパリゾートハワイアンズ)に入り、夕食後のショ-見学に向かうとそのド-ム会場には、湯ノ岳断層で上下にずれた柱と桁をそのまま修復して利用している状況が確認出来ました。また、震災前にはなかった支柱が3本施工されたのだそうです。2日目は、朝からスパリゾートハワイアンズ敷地内の湯ノ岳断層跡を視察した後、上釜戸地区に移動して地すべり対策工(アンカ-工575本)を視察しました。次に遠野町入遠野に移動し、宮沢川内を足場が悪いなか苦労して歩き、御斎所変成岩類と新第三紀層が接する湯ノ岳断層露頭を観察しました。最後は、住宅地である泉もえぎ台の谷埋め盛土の崩壊箇所で、大型ふとんカゴ工+排水ボ-リング工、のり枠工(+鉄筋挿入工、排水ボ-リング工)のほか集水井工を視察しました。この時点でまだ時間があったため、急遽常磐湯本温泉株式会社の源泉揚湯設備を見学および温泉の試飲をさせて頂きました。源泉は、揚湯場の地下620mにある地下空洞(炭鉱跡)から180mボ-リングして58℃のお湯を汲み上げているそうで、この場所から各旅館・ホテルに給湯しているそうです。この後、スパリゾートハワイアンズに戻り、昼食後の質疑応答で今回の見学会が終了となりました。今回は、齋藤勝氏(那須野が原経済地質研究所)と新田邦弘氏(株式会社 地質基礎)には、2日間に亘って案内および説明をしていただき、参加者一同とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。見学会には、総勢8名(現地案内者含む)にご参加いただきました。