令和5年7月7日(金)の14:30より、仙台メディアテークスタジオシアターにて令和5年度防災講演会を開催いたしました。今回は、初の試みとして、特定非営利法人防災・減災サポートセンターとの共催、公益財団法人仙台市市民文化事業団の後援での開催となりました。講師は、斉野裕彦氏(日本災害・防災考古学会副会長、元仙台埋蔵文化センター)にお願いし、「弥生・平安時代の自然災害と防災・減災 ~考古学から見た先人の知恵~」という演題でご講演いただきました。東北地方太平洋側で発生した過去の地震による津波被害を、災害考古学の視点から弥生時代(中期中葉中段階)、平安時代(貞観11年)、江戸時代(慶長16年)、それぞれについてご紹介いただきました。津波災害の実態は、津波堆積物の識別をはじめ、考古学と関連分野の連携による総合化により解明されるとのお話をいただきました。また、災害の根拠とする文献史料にすべてが記載されているわけではなく、特に東日本大震災後に有名になった貞観地震は、それほど大きなものではなかったとのお話をいただきました。本防災講演会は36名の方に参加していただきました。今回はNPOとの共催とのこともあり、一般の参加者の方も多くご参加下さいました。防災・減災は身近な話題であり、今後もこのような取り組みを行っていきたいと思います。