投稿者「mori」のアーカイブ

令和6年12月6日 令和6年度第4回技術サロンを開催いたしました。

令和6年12月6日(金)の18:00より、日立システムズホール仙台(研修室2)にて、第4回技術サロンを開催いたしました。今回は、仙台管区気象台気象防災情報調整官の鈴木達也氏から「防災気象情報の利活用」という演題でお話をいただき、その後、東北学院大学工学部環境建設工学科三戸部研究室の学生4人による卒業研究発表(練習?)という形で行いました。東北学院大学三戸部先生は、応用理学部会でもご講演して頂いており、今回は研究室の学生による発表をしていただきました。仙台管区気象台の鈴木様のご講演では、地球温暖化や線状降水帯のしくみや、大雨災害の事例を紹介していただきました。また気象庁の数値予想モデルや気象観測データの大切さ、地震、津波、火山などのお話をいただきました。

三戸部研究室からは、トレイルカメラ映像を用いた高頻度河口地形変化の解析(学部4年加藤翔太氏)、避難行動に着目した津波防災ゲームの開発(学部4年小松翼氏、佐々木舶斗氏)、数値シミュレーションを用いた洪水対策ゲームの開発(学部4年 志田晃一氏)の3編の発表をしていただきました。国土交通省の高解像度映像を用いた地形解析や、防災ゲームによる防災教育ツールの開発など大変興味深いテーマでした。

今回の技術サロンには、講演者を含め15名にご参加いただきました、ありがとうございました。

令和6年11月2日 2024年度第2回防災講演会を開催いたしました。

 令和6年11月2日(土)の14:00より、仙台市戦災復興記念館(4階研修室)にて、第2回防災講演会を認定NPO法人防災・減災サポートセンターとの共催で開催いたしました。今回は、認定NPO法人防災・減災サポートの正木光一氏から、「能登半島地震による道路沿いにみられた斜面崩壊などの概要」、布原地質調査事務所の布原啓史氏から「奥能登災害ボランティア体験報告」という演題でご講演いただきました。講演後は、各講演に対する質疑・応答や、参加者の皆さんからのご意見等が活発なディスカッションとなりました。 今回の講演会は、講師2名を含めて17名に参加していただきました。

令和6年10月18日 令和6年度第3回技術サロンを開催いたしました。

 令和6年10月18日(金)の18:00より、仙台市戦災復興記念館(第4会議室)にて、第3回技術サロンを開催いたしました。今回は、布原地質調査事務所、布原啓史氏から「東北日本三途川カルデラの地熱地質と資源量評価「TL強度から熱源位置をインバージョン解析する方法」」という演題でお話をいただき、株式会社復建技術コンサルタント二木茂樹氏から「地歴不明の空洞確認へのアプローチ」という演題でお話をいただきました。二木様からは防空壕、亜炭鉱跡地など3事例を紹介していただきました。深度が比較的深く、レーダー探査が難しい区域での電気探査、表面波探査の適用などのお話をいただきました。布原様からは、東北日本の地熱分布の特徴とTL強度分析から熱源位置を想定する方法などのお話をいただきました。熱源位置のインバージョン解析は、立ち入ることが困難な山中に入り、数年をかけて分析に供する資料を採取したことが精度の高い結果を得ることができ、今回の結果へと繋がったとのことです。

 今回の技術サロンには、講師を含め6名にご参加いただきました、ありがとうございました。

9月27日 令和6年度現地見学会を開催いたしました。

 令和6年9月27日(金)「南三陸311メモリアル、植物飼料による水産物の陸上養殖施設の見学」を開催いたしました。今回の見学地は、宮城県沿岸部の南三陸町です。南三陸町は2011年3月11日の東日本大震災による甚大な津波被害を受けて、市街地移転や嵩上げ盛土による復興がなされています。また、三陸海岸の海を資源とした活動も盛んな地域です。今回は、復興関連施設として311メモリアル、陸上養殖施設として株式会社ケーエスフーズ養殖場、自然環境施設として南三陸町自然環境活用センター(ネイチャーセンター)を見学しました。

 南三陸311メモリアルでは、町内被災者の体験をもとにしたラーニングプログラムに参加いたしました。津波に流されながらも九死に一生を得た消防士の方の体験や、指定避難所にも津波が押し寄せ、目の前の命を必死に救う行動をとった当時の中学生などの体験を聞き、改めて当時の様子や、自然災害の恐ろしさ、そして防災、減災の大切さを学ぶことができました。

 午後は、株式会社ケーエスフーズ様の陸上養殖施設を見学いたしました。海藻の保全を目的とした駆除ウニを陸上で養殖することで、磯焼けの解消と駆除ウニを商品にすることが可能になります。最近は駆除ウニ自体が少なく、最近は幼体から養殖しているとのことで、顕微鏡下で実際のウニの幼体を観察させていただきました。また、陸上養殖施設では銀サケや地鶏を育てており、最近はウニよりもこちらが主となっているとのことです。

 南三陸町自然環境活用センター(ネイチャーセンター)は、震災前から地域の自然の調査研究、教育活動を行う施設として活動していた施設ですが、東日本大震災により流失し、現在は旧戸倉中学校である戸倉公民館2階で活動をされています。施設には様々な鳥類、魚類、海藻類をはじめとした標本が展示され、目の前にはラムサール条約登録湿地である志津川湾が広がります。

今回の見学会は、宮城大学の片山先生に全体のご案内をしていただき、株式会社ケーエスフーズ西條会長はじめとした株式会社ケーエスフーズの皆様には、養殖施設の概要やウニ、サケおよび地鶏などのお話を、南三陸町自然環境活用センター及川主任からはンターの概要と活動などのお話をいただきました。

見学会には総勢10名参加していただきました。

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令和6年8月23日 令和6年度第2回技術サロンを開催いたしました。

 令和6年8月23日(金)の18:00より、日立システムズホール仙台(研修室1)にて、第2回技術サロンを開催いたしました。今回は、大草芳江氏(特定非営利法人natural science理事、(有)FIELD AND NETWORK取締役、仙台市議会議員)から、「知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造に向けて ~「科学・技術の地産地消」の実現~」という演題でお話をいただきました。大草様からは,『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』をはじめとした科学・技術と社会をつなぐ多様な取り組みの現状を詳しくご紹介いただき,若い方へのアプローチや教育の在り方,将来に向けた今後の施策など,様々な観点で参加者との活発な議論がなされました。非常に有意義なひとときだったと思います。今回の技術サロンには、講師を含め11名にご参加いただきました。ありがとうございました。

令和6年7月12日 令和6年度研修会を開催いたしました。

 令和6年7月12日(金)の15:00より、令和6年度研修会を開催いたしました。ご講演は、片山亜優氏(宮城大学 食産業学群 准教授)にお願いし、「植物飼料による水産物の養殖法開発等」という演題でご講演いただきました。今回の講演では、温暖化による海水温上昇や、磯焼けの問題と、陸上養殖の取り組みなどのお話をいただきました。

 ウニの養殖では、クローバーやパプリカなどを用いた陸上養殖や、田代島での地下海水を利用した陸上養殖のお話と、恒温性などの地下海水の有用性についてお話をいただきました。陸上養殖は、様々なメリットがあるがコスト面で課題があるため、ウニの加工工程の自動化による省力化や、ブランディングなどにより価値を高めることも必要であるとのことでした。

 片山先生には9月27日の現地見学会の案内もお願いしております。現地見学会は、南三陸町でウニと銀サケの陸上養殖を行っている株式会社ケーエスフーズ様にお伺いする予定です。研修会は12名にご参加頂きました。

令和6年6月14日 令和6年度第1回技術サロンを開催いたしました。

令和6年6月14日(金)の18:00より、日立システムズホール仙台(研修室2)にて、第1回技術サロンを開催いたしました。今回は、株式会社東北開発コンサルタント関口絢子氏から「水力発電ダム近傍における凝灰岩類の岩盤崩壊」という演題でお話をいただき、応用地質株式会社菊地真氏から「6th World Landslide Forum、Italy」の報告をしていただきました。関口様からは、某水力発電ダム近傍で発生した凝灰岩類の岩盤崩壊について、3Dレーザースキャナを用いた現況調査と、崩壊箇所背面からのボーリングによる岩盤評価などの調査事例を紹介していただきました。菊地氏からは、昨年イタリアフィレンツェで開催された第6回斜面防災世界フォーラム(WLF6)と、Vajont(バイオント)ダム巡検の報告をしていただきました。今回の技術サロンには、講師を含め13名にご参加いただきました、ありがとうございました。

特別講演

特別講演は、中安祐太氏(東北大学 学際フロンティア研究所、助教)にお願いし、「薪炭林の活用による地産地消の実践、蓄電池材料の開発」という演題でご講演いただきました。中安先生は、東北大学の環境材料・材料プロセス研究者ですが、レジデント型研究者として宮城県川崎町に仲間と移住し、エネルギーを含めた地産地消を実践するため、株式会社里山エンジニアリング、株式会社百(もも)を立ち上げて活動されています。今回の公演では薪炭林を材料とした蓄電池(ウッドバッテリー)の開発と今後について、百(もも)での川崎町の活動についてお話をいただきました。

令和5年12月8日 令和5年度第4回技術サロンを開催いたしました。

令和5年12月8日(金)の18:00より、仙台市戦災復興記念館(第1会議室)にて、第4回技術サロンを開催いたしました。今回は、株式会社ヨウタ 遠藤眞一氏から「北海道層雲峡の銀河トンネル関連の話題」、東北学院大学工学部環境建設工学科准教授 三戸部佑太氏から「水害を対象とした新たな防災教育ツール開発の試み」という演題でお話いただきました。遠藤様からは、北海道銀河トンネル設計時の話題として、既設トンネルである小函トンネルとの近接施工のお話と、豊浜トンネルに関連するお話をいただきました。三戸部様からは、画像計測や数値シミュレーションの技術を用いた津波や流域治水に関連した防災教育ツールのお話をいただきました。今回の技術サロンには、講師を含め10名にご参加いただきました、ありがとうございました。

令和5年10月27日 令和5年度第3回技術サロンを開催いたしました。

 令和5年10月27日(金)の18:00より、日立システムズホール仙台(研修室2)において、令和5年度第3回技術サロンを開催いたしました。話題提供は2編で、基礎地盤コンサルタンツ(株)の樽石静氏に「宮古島の地下ダム 沖縄 離島での調査ボーリング 紹介」という演題で、宮古島の地質は基盤の新第三紀島尻層群泥岩を第四紀琉球石灰岩が覆っていること、琉球石灰岩を帯水層とし、島尻層群泥岩上面の地下谷地形を利用した地下ダムおよび調査ボーリングについて紹介していただいた。東北ボーリング(株)の菊地真氏には、「地域特性を考慮した脱炭素社会実現への取り組み事例」という演題で、地産地消・脱炭素を目的とした地元産CLT木材の社屋への利用、地中熱ヒートポンプシステム(オープンループ方式及びクローズドループ方式)・屋上ソーラーパネル・蓄電池による再エネ利用についての説明をしていただいた。地質的条件等について、幾つかの調査事例を交えてお話ししていただきました。今回の技術サロンには、講師を含め8名にご参加いただき、本当にありがとうございました。次回のご参加もお待ちしております。