令和5年8月25日(金)の18:00より、日立システムズホール仙台(2階研修室2)にて、第2階技術サロンを開催いたしました。今回は、大日本ダイヤコンサルタント株式会社 伊藤靖雄氏から「物理探査における解析事例について」、株式会社復建技術コンサルタント 二木茂樹氏から「みやぎ海岸防災林から学ぶ ~再生のあゆみと樹木のこと~」という演題でお話いただきました。伊藤様からは、ヘリコプターやドローンを用いた空中電磁探査の事例を紹介していただきました。二木様からは、防災林の歴史や、緑の堤防の試みなどを紹介していただきました。今回の技術サロンには、講師を含め13名にご参加いただき、本当にありがとうございました。
令和5年7月7日 令和5年度防災講演会を開催いたしました。
令和5年7月7日(金)の14:30より、仙台メディアテークスタジオシアターにて令和5年度防災講演会を開催いたしました。今回は、初の試みとして、特定非営利法人防災・減災サポートセンターとの共催、公益財団法人仙台市市民文化事業団の後援での開催となりました。講師は、斉野裕彦氏(日本災害・防災考古学会副会長、元仙台埋蔵文化センター)にお願いし、「弥生・平安時代の自然災害と防災・減災 ~考古学から見た先人の知恵~」という演題でご講演いただきました。東北地方太平洋側で発生した過去の地震による津波被害を、災害考古学の視点から弥生時代(中期中葉中段階)、平安時代(貞観11年)、江戸時代(慶長16年)、それぞれについてご紹介いただきました。津波災害の実態は、津波堆積物の識別をはじめ、考古学と関連分野の連携による総合化により解明されるとのお話をいただきました。また、災害の根拠とする文献史料にすべてが記載されているわけではなく、特に東日本大震災後に有名になった貞観地震は、それほど大きなものではなかったとのお話をいただきました。本防災講演会は36名の方に参加していただきました。今回はNPOとの共催とのこともあり、一般の参加者の方も多くご参加下さいました。防災・減災は身近な話題であり、今後もこのような取り組みを行っていきたいと思います。
令和5年6月9日 令和5年度第1回技術サロンを開催いたしました。
令和5年6月9日(金)の18:00より、日立システムズホール仙台(2階研修室2)において、令和5年度第1回技術サロンを開催いたしました。今回は,日本工営株式会社 細野貴裕 氏から「Nダム現場報告」,株式会社ダイヤコンサルタント 小林卓矢 氏から「ダムにおける地質調査事例」という演題でお話しいただきました。お二人とも今まさにダム調査で活躍されている中で,調査段階から施工段階に至る様々な課題に向き合い,解決するため新しい技術を取り入れて工夫されている様子を垣間見ることができました。参加者からも多数の質問,コメントが出されて,大変有意義な時間を過ごすことができました。今回の技術サロンには、講師を含め12名にご参加いただき、本当にありがとうございました。
特別講演
特別講演は、守屋資郎氏(株式会社A.T.S.)にお願いし、「放談 技術士応用理学部門 ~これからも欠かせない存在として~」という演題でご講演いただきました。技術士会全国大会のテ-マや出題内容から読む応用理学部門の技術士に期待される役割、市民が求めていることや未来の人材、最後は不安定性とリスクについてお話いただきました。
令和4年12月2日 令和4年度第4回技術サロンを開催いたしました。
令和4年12月2日(金)の18:00より、日立システムズホール仙台(2階研修室2)において、令和4年度第4回技術サロンを開催いたしました。話題提供は、山形大学理学部教授の栗山恭直氏に「プラスチックの分類実験とリサイクル」という演題でお話いただきました。数種類のプラスチック小片が異なる液体(水、エタノール溶液、食塩水)中で浮くか、沈むかによる分類実験を2名1組にて実施させて頂きました。その後、写真や映像を交えて、プラスチックのリサイクルについて、詳しく説明して頂きました。今回の技術サロンには、講師を含め9名にご参加いただき、本当にありがとうございました。
令和4年10月21日 令和4年度第3回技術サロンを開催いたしました。
令和4年10月21日(金)の18:00より、日立システムズホール仙台(2階研修室2)において、令和4年度第3回技術サロンを開催いたしました。話題提供は2編で、株式会社パスク水質分析センターの利部哲氏には「マイクロプラスチックの国内外の現状」という演題で、マイクロプラスチックとは何か、自然界の排出される量や何が問題になっているか等、具体例を挙げてお話いただきました。次に、東北ボーリング株式会社の菊地真氏には、以前の続編となる「試験孔を用いた地下海水調査(2)」という演題で、海岸近傍の地下から海水に近い塩分濃度の高い地下水を揚水するために実施した調査事例を紹介していただきました。地質条件の異なる場所での揚水時の水温および塩分濃度の測定結果からそれぞれの井戸の特性や違いについてお話しいただきました。今回の技術サロンには、講師を含め9名にご参加いただき、本当にありがとうございました。次回12月のご参加もお待ちしております。
令和4年9/29~9/30 令和4年度現地見学会を開催いたしました。
令和4年9月29日(木)および30日(金)に「福島県井戸沢断層・湯ノ岳断層およびいわき市周辺の災害現場の巡検」を開催いたしました。両日とも好天のなか、無事開催することができました。1日目は、昼にスパリゾートハワイアンズ玄関脇に集合し、最初に国道289号田人地区の複数の斜面崩壊・土石流が発生した箇所で、排水設備やのり面保護工を視察しました。その後は車で北上しながら、3箇所ほど井戸沢断層跡や断層崖を視察しました。地表地震断層が出現してから、10年以上経過しているものの、現地の人たちの献身的な残存活動によって今でも生々しく感じられます。珍しい西落ちの正断層とのことで、2m程の断層崖や堰止め池が残っています。夕方には、宿(スパリゾートハワイアンズ)に入り、夕食後のショ-見学に向かうとそのド-ム会場には、湯ノ岳断層で上下にずれた柱と桁をそのまま修復して利用している状況が確認出来ました。また、震災前にはなかった支柱が3本施工されたのだそうです。2日目は、朝からスパリゾートハワイアンズ敷地内の湯ノ岳断層跡を視察した後、上釜戸地区に移動して地すべり対策工(アンカ-工575本)を視察しました。次に遠野町入遠野に移動し、宮沢川内を足場が悪いなか苦労して歩き、御斎所変成岩類と新第三紀層が接する湯ノ岳断層露頭を観察しました。最後は、住宅地である泉もえぎ台の谷埋め盛土の崩壊箇所で、大型ふとんカゴ工+排水ボ-リング工、のり枠工(+鉄筋挿入工、排水ボ-リング工)のほか集水井工を視察しました。この時点でまだ時間があったため、急遽常磐湯本温泉株式会社の源泉揚湯設備を見学および温泉の試飲をさせて頂きました。源泉は、揚湯場の地下620mにある地下空洞(炭鉱跡)から180mボ-リングして58℃のお湯を汲み上げているそうで、この場所から各旅館・ホテルに給湯しているそうです。この後、スパリゾートハワイアンズに戻り、昼食後の質疑応答で今回の見学会が終了となりました。今回は、齋藤勝氏(那須野が原経済地質研究所)と新田邦弘氏(株式会社 地質基礎)には、2日間に亘って案内および説明をしていただき、参加者一同とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。見学会には、総勢8名(現地案内者含む)にご参加いただきました。
令和4年8月26日 令和4年度第2回技術サロンを開催しました。
令和4年8月26日(金)18:00より,令和4年度第二回技術サロンを開催いたしました。講師は、斎藤 勝氏(那須野が原経済地質研究所)にお願いし、「井戸沢断層に沿う地変とその現況-特に地震断層の学術的意義と保存に向けた社会的取り組みについて-」という演題でご講演いただきました。
井戸沢断層は、東北日本太平洋沖地震の1か月後に福島県浜通りで発生した地震により出現した断層であり、海溝型超巨大地震に誘発された内陸活断層で、日本列島で初めて出現した正断層型の地震断層であるなどのご説明をいただきました。斎藤氏が作成したルートマップと写真から、杉林や民家を直線的に切断する断層の様子を示していただきました。また地震断層の天然記念物への指定の難しさと登録に向けての運動などのご説明をいただくなど大変興味深いご講演でした。
なお、井戸沢断層付近は9月に予定されている現地見学会の見学地であり、ご参加いただければ本日のご講演でご紹介いただいた地震断層を直接見学することができます。今回は、講師を含め7名に参加していただきました。
令和4年7月22日 令和4年度研修会を開催いたしました。
令和4年7月22日(金)の15:00より、令和4年度研修会を開催いたしました。講師は、土屋範芳氏(東北大学大学院環境科学研究科 教授)にお願いし、「超臨界地熱資源の地質モデルと探査」という演題でご講演いただきました。内容は、日本と世界における地熱開発の現状と、超臨界地熱発電の実現に向けた地質・物理探査・水理モデルの考察、さらに地熱貯留槽の探査手法として、熱発光法および坑井カッティングスを使った熱構造解析の具体的事例についてご紹介いただきました。参加者からは、地熱地域での現地検討会開催を希望する声も上がるなど、大変興味深いご講演でした。本研修会には講師を含め7名に参加していただきました。
令和4年6月10日 令和4年度第1回技術サロンを開催いたしました。
令和4年6月10日(金)の18:00より、仙台市福祉プラザ(10階第2研修室)において、令和4年度第1回技術サロンを開催いたしました。
話題提供は2編で、東北大流体科学研究所 准教授の鈴木杏奈氏(Waku2(ワクワク) as life代表)には「資源に根ざした地域づくり~技術を越えた、みんなを巻き込むデザイン~」という演題で、地熱エネルギーの活用を通した地域活動に際し、地熱開発事業と温泉事業者間の問題設定およびその解決策等についてお話いただきました。
次に、湯沢市ジオパーク推進協議会の伊藤健太郎氏には「ジオパークってなに?~地域に眠る宝物を知る~」という演題で、湯沢市にある温泉地や地熱発電所について紹介して頂きました。持参された温泉水サンプル数種類の色や匂いを実際に確認しました。また、今後の取組として、ジオパークを使って地域に還元したいこと等についてお話して頂きました。
今回の技術サロンには、講師を含め12名にご参加いただき、本当にありがとうございました。次回8月のご参加もお待ちしております。